私は工学部卒で元システムエンジニアですが、自分のITスキルは普通だと思ってました。スマートフォン開発してたからスマホの仕組みには詳しいけど(それが仕事だからね)、それ以外は普通。前職にも、Twitterにも、私より詳しい人、たくさんいるもの!私なんてただのエンジニア!みたいな。そもそもエンジニアってITスキル高めなんですねぇ。大学なら今に至るまでずっと周りがエンジニアなので「普通」が分からない。同居人もエンジニアだから余計に分からない。
先日の出来事です。同居人と『「カメラのスルー画像」という単語は一般用語か否か』という話になりました。普通に生活してたら使わない気がするけど、じゃあ「あれ」はなんと呼ぶのか。カメラアプリでもお馴染みの、デバイスとしての「カメラ」が映しているものをスマホの液晶に表示させているあの部分。
Androidスマートフォンの場合、「あれ」はカメラドライバ担当が頑張って表示させて、頑張って動作を安定させているのだけれど、それを知っているのは基本開発者だけです。一般ユーザーにとっては当たり前の部分。カメラアプリはあれが当たり前。デジタルカメラが世に出てきたときは画期的であったであろう「あれ」も今や当たり前。なくてはならない機能です。(「ライブビュー」の方が用語としては一般的?)
私は「カメラのスルー画像を表示しないようにすればスマホの消費電流を抑えられるんじゃないか」という仕事で「カメラのスルー画像」という単語を知りました。カメラにそんな興味なかったし、「写メ」を当たり前のように使っていた私にとっても「あれ」は当たり前でした。この仕事を通して、「カメラドライバ担当って大変だなぁ」なんて初めて思ったものです。結局は元エンジニアの私も仕事で関わらないと知らないのです。たまたま知る機会があっただけ。そして単語を知らなくても生活には困らない。
ITスキルの有無は「必要とするかどうか」で決まるのでは、なんて最近考えています。開発者はITスキルを身につけていないと困るのです。仕事にならないから。ブラインドタッチなんて当たり前のスキルです。いちいち手元を見ていてはプログラミングや報告内容作成が進まず、仕事にならないから。間に合わないから。残業が当たり前な業界です。仕事は山ほどあるのです。
でも、仕事にならないのは開発者ではない仕事でパソコンを使う人も同じなのでは、と思います。そこの違いはなんなのだろう。環境?仕事の量?興味を持つか否か???
もはや私には「普通」が分からない。自分のITスキルが「普通」ではないのは自覚してきましたが、じゃあ私はどうやってITスキルを身につけたのか。正直覚えてない。エンジニアでない人が、何が分からないのかが分からない。何が分からないのか教えてくれる人に聞かないと、もう分からない。誰か教えて。
かといって、親に聞くのは…なんかめんどくさいな……やる気もないだろうし。。。